英国「スピード(SPEEDO)」社製競泳水着「レーザー・レーサー(LZR Racer)」(動画)VS日本「山本化学工業」社製「バイオラバー・スイム」!!〜北京オリンピック競泳水着ドタバタ顛末記。
英国「スピード(SPEEDO)」社は、「NASA」との共同開発で最新型競泳水着「レーザー・レーサー(LZR Racer)」を発表した。
薄くて伸縮性と撥水性(水をはじく)に優れた素材の生地を使用。
また、生地表面に極薄のポリウレタン製の素材を装着。
体を締め付けることで筋肉や皮膚の振動を抑える。
それにより、水の抵抗の少ない姿勢を保ち続けることに成功。
北京オリンピックの競泳に参加する多くの国の選手が、このスピード(SPEEDO)社の「レーザー・レーサー」を着用予定である。
なんとこの「レーザー・レーサー」を着用した選手によって、今年生まれた長水路(50メートルプール)の世界記録19個のうち、18個(うち個人種目17)が作られました。
しかし、TVのニュースでも度々取り上げられているように、日本ではこのスピード(SPEEDO)社の「レーザー・レーサー」を選手が着用出来ない。
日本水泳連盟のオフィシャルサプライヤーとして「ミズノ」「アシックス」「デサント」の3大スポーツ用品メーカーとしか契約していません。
契約期間は2012年のロンドン・オリンピック以降まで続くようです。
日本での、英国「スピード(SPEEDO)」社のライセンス販売契約会社は「ゴールドウィン」社です。
しかし、残念ながら日本水泳連盟のオフィシャルサプライヤーから外されています。
もちろん「日本水泳連盟」が「ゴールドウイン」社を追加契約&解禁をすれば、日本の選手は「スピード(SPEEDO)」社の競泳水着「レーザー・レーサー」を着用できます。
しかし、全くそのような動きは、見られません。
ちなみに、「ゴールドウイン」社は、国内のスポーツ用品関連企業としては、上記の三大メーカーに次ぐ4位のメーカーです。
いわば、日本の三大メーカーによる「スピード(SPEEDO)」社外しとも取れます。
何しろ、昨年までは「スピード(SPEEDO)」社の競泳用の水着に日本の三大メーカーの水着で充分対応出来たのですから・・・。
しかし、この「スピード(SPEEDO)」「レーザー・レーサー」は、他を圧倒している。
あわてた日本水泳連盟は、三大メーカーに「スピード(SPEEDO)」社の「レーザー・レーサー」を超える水着の開発提供を求めます。
しかし、遅々として進まない・・・。
そこに登場したのが、大阪の従業員73人の中小企業「山本化学工業」である。
「山本化学工業」は、ウェットスーツ素材、医療素材などの複合特殊ゴム製品を製造する企業である。
「バイオラバー」と呼ばれる同社が開発した素材をもとに作られた水着「バイオラバー・スイム=SCSファブリック」。
繊維の上に、特殊なラバーを重ねて表面に水の分子を吸いつけるラバー加工を施した「バイオラバー・スイム」。
水の抵抗の摩擦係数は人間の皮膚が「2」に対し、この新素材は0.021。
ほとんど水と同化しているそうです。
氷の表面とほぼ同じ抵抗しかないそうです。
TVのニュースで、この「バイオラバー・スイム」を着用した選手の実験の映像を放送していました。
現役の大学の水泳部の選手が軒並み自己ベストを1秒ほど短縮していました。
「山本化学工業」の山本富造社長は、「(我々の素材が)絶対的に英国製より優れていると確信している。
ぜひオリンピックの選手にこの素材の水着を着てもらいたい」と話しています。
実は、この話の経緯にはエピソードがあります。
以前から、スピード社の競泳水着に日本の技術が負けるのを(「山本化学工業」ではトライアスロン用の屋外用水着も開発しているので)歯がゆく感じていた山本社長は、昨年10月、ミズノ、アシックス、デサントの大手3社にこの「バイオラバースイム」の生地の提供を打診したのだが、見事に断られてしまったのです。
「スピード(SPEEDO)」社の「レーザー・レーサー」の能力に驚いた日本水泳連盟にハッパをかけられた三大メーカーだが、どうにもならなくなって再び「山本化学工業」の登場となったのである。
「山本化学工業」の「バイオラバー・スイム」の生地は三大メーカーに提供されたそうです。
もちろん、「山本化学工業」は、3大メーカーの下請けです。
3大メーカーが「バイオラバー・スイム」の生地を活用するかどうかは、わかりません。
1度断った経緯もありますし、何より大手の「プライド」があります。
しかし、大阪の町工場を軽くあしらっては、いけません。
日本の中小企業の底力を見くびっては、いけません。
従業員73人のナニワの中小企業が、米航空宇宙局(NASA)と共同開発したスピード社の水着にガチンコ勝負を挑む!!
ナニワのド根性を見せたれ!!
北京オリンピックが、無事開催されれば水泳競技は見ものです。
これで日本の競泳が勝てば、NHKで必ず「新・プロジェクトX」を放送することは、まちがいありません。
PS
5月31日3大メーカーの新作水着が披露されました。
「デサント」「アシックス」の2社は「山本化学工業」の「バイオラバースイム」を1部活用したようです。
しかし、日本のスポーツ用品最大手メーカー「ミズノ」は、活用を見送りました。
オリンピックは、巨大なイベントです。
たんなる「スポーツのお祭り」でも「村祭り」でもありません。
ですので、複雑な「利権」がからんでしまいます。
スポーツの争い、とともに「スポーツ企業」の争いでもあるわけですね・・・。
TVのインタビューに「ミズノ」の担当者が答えていました。
英国「スピード(SPEEDO)」社の「レーザー・レーサー(LZR Racer)」は、ルール違反なのではないか、と。
昨年11月に国際水泳連盟(スイス)のルールが、ほんの一部改正されました。
その結果、英国の「スピード(SPEEDO)」社の「レーザー・レーサー(LZR Racer)」は、全く何の問題も無いということです。
「う〜ん。」どんな力が働いたのかは、定かではありません・・・。
「ミズノ」の悔しさもわかります。
「オリンピック」という名前の大規模なマーケット争奪戦が、日夜繰り広げられています・・・。
それにしても・・・「日本水泳連盟」も「JOC」も、シッカリしてくれないと・・・。
<参照>
・「カナヅチ」でも泳げる山本化学工業「およげるーのアドバンテージ」
「スピード(SPEEDO)」「レーザー・レーサー(LZR Racer)」
「山本化学工業」バイオラバーCM
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Excerpt: 日本水泳連盟がオリンピックを目前に混乱している。スピード社の水着(SPEEDO LZR Racer)が有利なのに、契約の関係で使えないからだ。水練は国内のメーカーに何とかしてくれと泣きついている様は滑...
Weblog: 言いたい放題
Tracked: 2008-05-31 23:11
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